サウナマシーン寺田

元サラリーマンによるサウナ絵日記

英検準1級 合格体験記(寺田くん)

 

 表題の通り、ようやく英検準1級に合格しました。会社員だった頃に受けた2021年第1回検定(6月?)では一次試験で不合格、第2回検定(10月)で合格しました。長い道のりでした。

 英語が得意な高校生や大学生が取るような資格にこの歳で挑戦するのは正直恥ずかしかったです。でも英文学科卒なのに英語がからっきし出来ないという事実がそれ以上に苦痛だったので我慢して受けました。私はコンプレックスの塊です。

 、、という自虐は置いておいて、少しでも有益な記事になるように、合格までに対策したことを以下に記載したいと思います。特に英語を学びなおしたい社会人に響く内容にするつもりです。最後に、今後の個人的な英語系資格取得の展望と目標を記載して自己満足したいと思います。

 

■目次

 

【受験前の英語力】

 

 まず前提として、英検準1級を受ける前の私の英語力は以下でした。

 ・TOEIC 社内IP:700点 公式:500点

 ・英検 準2級(中3か高1で取得)

 ・センター試験英語(筆記) 180~200点

 

 大学受験での英語能力は正直センター試験レベルで止まっていました。予備校は東進に通っていて、「高速マスター」という東進の独自のアルゴリズムに基付き製作された謎のパソコン上の単語暗記システムで単語を学習していました。品詞の区別などなく、ただ暗記カードをパソコン上に移植しただけのアプリでした。確か使うのに10万円ぐらいかかったと思います。

 チューター曰く「これをやればセンター~上位私大レベルは余裕」とのことだったので、楽をしたい気持ちも相まり単語の勉強はこれしかやりませんでした。他は学校や東進の授業での問題演習で気になった単語を覚えるぐらいでした。何となく受験英語は読めるようになりましたが、問題を機械的に処理する力がついただけで、英語が自分の実になっている感覚は全くありませんでした。

 この「高速マスター」で機械的になんとなく単語を覚えてしまい、単語帳での実になる勉強をしていなかったことが大学入学以降の英語の学力不振につながったと考えています。授業で外国人の教授が何を言っているのかがサッパリ分からなかったし、ディスカッションのクラスは鬱になって行かなくなり再履修になりました。資格も一切受けませんでした。

 

【英検 準1級合格までにやったこと】

 

 上記の様に単語力がそもそも無かったので、単語の暗記に力を入れる必要がありました。そのため、手順としては①単語の暗記 ②一次試験全体の対策 ③二次試験対策 の順で実行しました。以下に詳細を書いていきます。

 

①単語の暗記

 英検準1級の単語のレベルは大学受験でいくと早慶の入試問題よりちょいハイレベルなものだそうです。(単語レベル:8000語程度) 加えて、リーディングのセクションでは語彙・イディオム問題の配点が41点中25点を占め、一番のボリュームゾーンになっています。TOEICのように技術で解ける問題はほぼ無い印象です。すなわち単語暗記は避けて通れない苦行です。センターレベルで終わっていた私はここから叩き直す(というか初めて学ぶ?)必要がありました。

 具体的に使った参考書は、『英検準1級 でる順パス単 4訂版』と『英検準1級 単語・語彙問題』の二冊です。(下記参照)

 

 

 紙の単語帳を一冊まるまる覚えた経験が無いので、かなり苦戦しました。単語を覚えた!という感覚が分からないのです、、 単語帳でダメなら問題をやって覚えるか、、と問題集にも手を出しますが、やれどもやれども頭に入ってこない。

 仕方が無いので、東進生時代にデジタル教材で覚えた経験を頼りに、旺文社公式アプリの『英語の友』に課金しました。このアプリがめちゃめちゃ良かったです。パス単の構成に完全に対応していて、単語の見出し語・日本語訳・例文の音声(英語)を読み上げてくれます。車の運転中でもシャドーイングが出来て、つかれて単語帳をめくる気力が無いときにもかなり役に立ちました。例文のシャドーイングはリスニングのPart2(論文の音読)の対策になるのでおすすめです。

 結果的に、試験日までに8~9割ぐらいは見出し語(英語)を見て日本語の意味を瞬間答出来るようにした状態で、語彙問題は23/25点を取ることが出来ました。正直この単語帳を音声含めて可能な限り暗唱すれば、あとは何となくで合格レベルになると思われます。

 蛇足ですが、英検の語彙問題は独特です。30~50ワードぐらい?の問題文の5W1H的な要素や、因果関係を正確に理解しないと確信して選択肢を選べない構造になっています。なので正解へのテクニックはあまり無く、単語ごとにコロケーションの語(よく対になって用いられる語)まで覚えないとなかなか正答率が上がりません。その意味で単語帳を例文まで込みで覚えることが大事だなあと思いました(ア〇アタイムズ 『決〇の空』風)

 

②一次試験の問題演習

 ぶっちゃけ前述した①単語の暗記 さえ完了していれば、もう試験対策は8~9割ぐらい終了したも同然です。ただ、試験問題の特性を知っていないとなかなか厳しいところがあるので、ある程度は問題演習を行う必要があると思います。

 一番明示的な方法は、過去問集を買って時間通りで通しで解いてみることだと思います。しかし、一回当たり2時間ぐらいの演習時間を確保する必要があること、丸つけの後に見直しをするしんどさを考慮すると私はこの方法を実践する気は起きませんでした。

 そこで、ドリル形式で一回の分量をコントロールできる参考書を活用することにしました。具体的に使用した参考書は、『英検準1級 集中ゼミ』です。

 

 

 この問題集は30分の演習×24回(24日分)と模擬テスト1回(1日分)がセットになっている問題集です。1~9日目までが基礎編、10~25日目が応用編です。

 正直、単語帳を8割以上覚えた状態であれば、基礎編だけやってから最終日の模擬テストを解いて出題形式を何となく理解すれば行けると思います。※大学受験で英語を選択していた場合が前提です

 一次試験唯一のアウトプットの技能としてライティングがありますが、これも形式的なところと文字数さえ満たしてよほど酷い文法ミスや単語ミスが無ければ十分に合格点がもらえますのでそんなに気負わなくても大丈夫です。

 

③二次試験の問題演習

 これも例外なく旺文社の『英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題』を使いました。

 

 

 この問題集では14回も演習がついています(!)が、それ以上に有用なのが面接場面をドラマ仕立てにしたDVDが付属していることです。一次試験合格から二次試験の日程までは2週間ぐらいしかなく、そのなかで14回の演習を行うのは現実的ではないので、問題演習を重ねるよりは形式理解に重点を置いて学習した方が効果的と思います。

 具体的にはDVDをじっくりと見て試験形式を頭に入れるのが良かったです。あと個人的にはYOUTUBEでの森〇哲也先生の面接対策動画もかなり参考になりました。森〇先生の動画は一通り試験形式を把握してから見ると分かりやすいので、一次試験を突破したら、当参考書のDVDをとにもかくにも早めに一回通しで見ることがおすすめです。

 英語を話す感覚が分からなくなってしまった、英語で話をしたことが無い、、、という場合はオンライン英会話で自信をつけるのもおすすめです。

 

※森〇先生のおすすめ動画は以下に貼っておきます

英検準1級面接対策【流れ・コツ・注意点】 - YouTube

 

【今後の展望】

 英検は引き続き来年の1月に1級に再挑戦したいと思います。準1級で勉強のコツはある程度掴んだので、引き続き出来る限りのことをしていきたいです。

 実は大学院の出願要綱に含まれているため、並行してTOEICもやっています。現状L&Rの方は800点代まで伸びてきていますが、900点代を取れれば確実に大学院の出願要綱を満たせるので引き続き学習しています。TOEICはS&Wも出願要綱に含まれているのでそちらも対策を開始したところです。

 英検とTOEICで目標を達成した後は、①国連英検特A級、②全国通訳案内士の順で取得を目指そうと思っています。この2つを選択した理由は①で世界情勢を、②で日本の歴史・地理を付随して学習できるためです。また、どちらも2次試験で対面のプレゼンがあるため学習のモチベーションも保てそうです。

 なぜ大学生の頃に勉強しなかったのかと詰められれば何も言い返せないのですが、ここまでやらないと自分の英語コンプレックスは払拭されないと本気で思っています、、(根暗なので留学はしたくないです 旅行は行きたいですが)

 いずれにしても、英検は他の英語資格のコアになる資格だと思います。やはり単語の意味をしっかりと覚えていないと解けない問題が大半なので、純粋に既知語を増やすのに役立ちます。試験形式への慣れがメインの対策になりがちな他の資格とはここが特筆すべき差異だと思います。

 

【まとめ】

 面白おかしく記事を書くつもりでしたが、何だかんだコンプレックス満載の記事になってしましました、、(笑) やはりこれは向き合わないと乗り越えることが出来ませんので、引き続き学習を続けようと思います。

 準1級とはいえ、初めて取得したまともな英語系資格のタイトルなので嬉しかったですね。社会人3年目ぐらいで、上司らからボコボコにパワハラアルハラを受けながら70~80時間/月ぐらい残業していた頃に「このままじゃダメだ」という強い意思で受けたTOEICは500点しか取れませんでした。あまりの疲労と屈辱でまともに試験を受けることすらできない精神状態でした。金のフレーズを毎日通勤電車で眺めましたが、憂鬱な気分のために全然覚えれませんでした。その頃の悔しい経験があるので、今まともに試験が受けられる環境が整っているだけで喜びを感じてしまします。

 学生の頃にもっとやっておけば、、という後悔もありますが、あの頃はあの頃で様々な遊びに出会えたし良かったなと思います。結局オチまでコンプレックスっぽくなってしまいました。余談ですが、日本人は劣等感をコンプレックスと呼びますが、これは誤訳です。これはアドラー心理学が日本に導入された際に生じた誤訳で、コンプレックスは、本来は無意識下に抑圧された観念の集合体のことを指すそうですまあ私も日本人なのでコンプレックス日常的に使うんですけどね(オタク特有の早口)。