サウナマシーン寺田

元サラリーマンによるサウナ絵日記

好きな鉛筆について

 

 突然だが一番好きな鉛筆について告白したいと思う。そもそもの話になってしまうが、筆記具の中では鉛筆が一番好きだ。ほかの筆記具にはない木のぬくもり、線を引いた時の色のムラの感じなど、なんとも言えないレトロというか独特な使い勝手がつい癖になってしまう。国内外の様々なメーカーの鉛筆を世界堂などで買いあさり、試してみた経験から一番気に入ったものを紹介したい。

 

■一番好きな鉛筆

 

 三菱鉛筆 9000番

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9000番の1ダース箱と本体画像

 

 【評価】

  デザイン    ★★★★★ 鮮やかな緑

  書き味     ★★★★☆ 同社9800番より滑らか

  価格      ★★★★★ 50~60円/本

  入手性     ★★★☆☆ 取り扱い店舗少

  木目の美しさ  ★★★★★ 白目の木目

  匂い      ★★★★★ 甘い香り

 

 【コメント】

  店舗ではなかなか見かけない9000番という名前のモデル。世界堂伊東屋など、文具の専門店に行けば置いてある可能性が高い。

 三菱鉛筆だと、主にuniシリーズ、9800番シリーズ(コンビニとかによく売ってる深緑の鉛筆)が目にとまるが、そのなかでもマイナーな部類のモデルになる。価格的にはuniのなかで一番廉価版のモデルのuni starと、9800番の中間ぐらいの価格帯。希少性とは裏腹に、かなりリーズナブルに入手することが出来る。

 最大の魅力は何といってもデザイン。この緑は他社製品と比較しても唯一無二の緑色と言っても過言ではない。緑色の鉛筆と言えば、9800番ももちろんだが、鉛筆界のパイオニアであるドイツのファーバーカステルのカステル9000が有名だ。三菱9000番もカステル9000番を意識して作られた面はあると思うが、両者の使い勝手は外観から全て異なる。カステル9000番が落ち着いた深緑の見た目、引っかかり感のある書き味なのに対し、三菱9000番は鮮やかな緑の見た目、滑らかな書き味を兼ねそろえている。軸の太さも三菱9000番の方が若干太く、グリップ感ではカステル9000番には勝っている。

 また、書き味に関しては個人的には同社のuniよりは好みのものになる。uniが滑らかで濃い色を出す書き味なのに対し、三菱9000番は滑らかでありつつ、淡い色の線を出す。紙一面に文字を書く際は薄い色の方が全体的に圧迫感が無いというか、視認性がいいイメージがあるので、滑らかさと薄い色合いを兼ねそろえた三菱9000番のポジションは貴重なものだ。ちなみに、三菱9800番と三菱9000番の品質の差は値段の開き以上に大きいものがある。三菱9800番の色は黒鉛の粒度にかなりムラがあり、均一な濃さの線を描くことがなかなか難かしい。また、色の淡さで行くとTomboの各種鉛筆もなかなか良い線を行っているのだが、Tomboは逆に淡すぎるところがある。(少しでも紙が湿っていたりすると認識できないくらい薄い色になってしまう) 

 まとめると、三菱9000番は入手性を除けば、日本メーカーの鉛筆のなかでも非常にユニークな特徴を兼ねそろえた鉛筆なので、ぜひお店で見かけたら使ってみていただきたい。なかなか他人と被ることはないだろうし、お得に差別化するにはもってこいのモデルになるだろう。

 

 ちなみに、私は鉛筆をはじめとして文房具が大好きだが、誰よりも字が汚い自負がある。